清「手前《てめえ》長二の居る処を知ってるのか」
恒「大概《ていげえ》分ってるから、明日《あした》早く捜しに行こう」
清「若《わけ》えから何様《どん》な無分別を出すめいもんでもねえから、明日《あす》といわず早いが宜い、兼と一緒に今ッから捜しに行きな」
と急《せ》き立てる老《おい》の一徹、性急なのは恒太郎もかね/″\知って居りますが、長二の居所《いどこ》が直に分ると申しましたのは、只年寄に心配をさせまいと思っての間に合せでございますから、大きに当惑をいたし、兼松と顔を見合せまして、
恒「行くのアわけアねえが、今夜はのう兼」
兼「そうサ、行って帰ると遅くならア親方、明日《あした》起きぬけに行きましょう」
清「其様《そん》なことを云って、今夜の内に間違《まちげ》えでもあったら何うする」
兼「大丈夫《でえじょうぶ》だよ」
清「手前は受合っても、本人が出て来て訳の解らねえうちは、己《おら》ア寝ても眠《ね》られねえから、御苦労だが早く行ってくんねえ」
と急立《せきた》てられまして、恒太郎は余儀なく親父の心を休めるために
恒「そんなら兼、行って来よう」
と立とうと致します時、勝
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