意し、玄石を頼み、主人半右衞門を殺害《せつがい》いたさせたる段、主殺《しゅうころし》同罪、磔《はりつけ》にも行うべき処、主人柳の頼み是非なく同意いたしたる儀に付《つき》、格別の御慈悲《ごじひ》をもって十四ヶ年遠島を申付くる、有難く心得ませい」
 二人「有難うござります」
 奉「下谷稲荷町茂二作家主徳平、並に浅草鳥越片町龜甲屋差配|簑七《みのしち》、其の方斯様なる悪人どもが自分の差配中に住居いたすを存ぜざる段、不取締に付|咎《とが》め申付くべき処、此の度《たび》は免《ゆる》し置く、以後屹度心得ませい」
 奉「恒太郎其の方父清兵衞儀、永々《なが/\》長二郎を世話いたし、此の度の一件に付長二郎|平生《へいせい》の所業心懸|等《とう》逐一申立てたるに付、上《かみ》の御都合にも相成り、且《かつ》師弟の情合《じょうあい》厚き段神妙の至り誉め置くぞ」
 恒「へい、有難う存じます」
 奉「玄石其の方儀、半右衞門妻柳より金百両を貰い受け、半右衞門を鍼術《しんじゅつ》にて殺害に及びし段、不届に付死罪申付くべきの処、格別の御慈悲をもって十四年遠島を申付くる、有難う心得ませい」
 玄「有難うござります」
 奉
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