し》が彼を牢へ遣った様なものでございます、然《そ》うして此の寒いのに牢の中へ這入りましては貴方彼は助かる気遣いはございません、繊細《かぼそ》い身体ですから、其の上今迄引続いて苦労ばかりして居りますので、身体が大概|傷《いた》んで居ります処へ又牢へ這入り寒い思いをして、彼に万一《もしも》の事でも有りますと、私は此の通り腰が抜けて居る、他に身寄|頼《たより》はなし死ぬより他に仕方がございません、お家主さん貴方|何卒《どうぞ》筆がお免《ゆる》しに成って帰れる様にお願いなすって下さいまし」
家「願うと云う訳にゃアいけない、素《もと》より家尻を切って取った八百両の内の金子《かね》だと云うから、何《いず》れ其金《それ》を呉れた奴が有るんだろうが、其奴《そいつ》が出さえすれば宜《い》いんだが、お調べが容易に届けば宜《よ》いが、調べが届きさえすれば彼《あ》の娘《こ》は帰るんだからね、是も災難だ」
孫「災難だって此様《こん》な災難が有る訳のものじゃア有りません」
家「お前が困るなら宅《うち》の奴も来るし、又長家の者も世話をして呉れるから然《そ》う泣いてばかり居ちゃア身体が堪らねえ」
孫「えゝ、神
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