ろ/\》の世辞《せじ》を蓄《たくは》へて置いて之《これ》を売《う》つたら、嘸《さぞ》繁昌《はんじやう》をするであらう。と考へ夫々《それ/\》趣向《しゆこう》をいたし、一々《いち/\》口分《くちわけ》にして番号札《ばんがうふだ》を附《つ》け、ちやんと棚《たな》へ、何商法《なにしやうはふ》でもお好次第《このみしだい》の世辞《せじ》があるといふ迄《まで》に準備が出来《でき》た、之《これ》で開店するといふのだが、何《ど》うも家屋《うち》の構造《かゝり》が六《むづ》かしい、余《あま》り烈《はげ》しい往来中《わうらいなか》ではいかず、と云《い》つて衆人《ひと》の目《め》に立たぬければ不可《いかぬ》から、入口《はいりぐち》を横町《よこちやう》へ附《つ》け、表《おもて》の方《はう》は三四|間《けん》の所を細《こま》かい格子作《かうしづくり》に拵《こしら》へ、往来《おもて》の方《はう》へ看板《かんばん》を懸《か》けました。同じ事でも妙《めう》なもので、料理茶屋《れうりぢやや》から大酔《たいすゐ》致《いた》し咬楊子《くはへやうじ》か何《なに》かでヒヨロ/\出《で》て直《すぐ》に腕車《くるま》に乗る抔《など
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