らず、お智恵《ちゑ》もなければ出《で》けんことぢやが、何《ど》うも結構《けつこう》な御商法《ごしやうはふ》ですな、若《も》しアヽー何《ど》うも此《この》お襖《ふすま》は何《なん》どす、銀錆《ぎんさび》で時代が十|分《ぶん》に見えますな、此方《こツちや》は古渡更紗《こわたりさらさ》の交貼《まぜはり》で、へえー何《ど》うも能《よ》く此位《このくらゐ》お集めになりましたな、へい、戴《いたゞ》きます、何《ど》うも此《この》お煎茶《せんちや》の器械からお茶碗《ちやわん》からお茶托《ちやたく》まで結構尽《けつこうづく》め、中々《なか/\》お店や何《なに》かで斯《か》ういふものを使ふお店は無い事で、何《ど》うもお菓子まで添《そ》へられて恐入《おそれいり》ます、へえ頂戴《ちやうだい》を……何《ど》うも流石《さすが》は御商売柄《ごしやうばいがら》だけあつて御主人《ごしゆじん》は愛嬌《あいけう》があつてにこやかなお容貌《かほつき》、番頭《ばんとう》さんから若衆《わかいしう》小僧《こぞう》さんまで皆《みな》お子柄《こがら》が宜《え》いなモシ、実《じつ》に惜《を》しいやうですな、エヘヽヽ表《おもて》を通《とほ
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