み》は世辞《せじ》が無《な》うて不可《いか》ぬ、些《ち》と世辞《せじ》を買《か》うたら宜《よ》からうちうから、ナニ書生輩《しよせいはい》に世辞《せじ》は要《い》らぬ事《こと》ではないかと申《まう》したら、イヤ然《さ》うでないと、是《これ》から追々《おひ/\》進歩《しんぽ》して行《ゆ》く此時勢《このじせい》に連《つれ》て実《じつ》に此《この》世辞《せじ》といふものは必要欠《ひつえうか》くべからざるものぢや、交際上《かうさいじやう》の得失《とくしつ》に大関係《だいくわんけい》のある事ぢやから是非《ぜひ》とも世辞《せじ》を買《か》うたら宜《よ》からうと云《い》ふ忠告《ちゆうこく》を受けたのぢや、僕《ぼく》も成程《なるほど》と其道理《そのだうり》に服《ふく》したから出かけては来《き》たものの奈何《いかん》せん、さう沢山《たくさん》余財《ぜに》がないから成《なる》べく安いのを一つ見せてくれ。主人「へい畏《かしこま》りました、書生《しよせい》さんのお世辞《せじ》だよ、エヽ此手《このて》では如何《いかゞ》でげせう。ギイツと機械を捻《ねぢ》ると中《なか》から世辞《せじ》が出た。発音器「アヽ杉山君《すぎ
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