いう身の上にゃア往《い》かないてえんで」
美「何うぞ此方《こっち》へお這入りなすって………お初にお目に懸ります、かねてお噂には聞いて居りましたが、さア此方へお這入んなさい………この火をなんして上げな」
ふみ「お初にお目に懸ります、新助はお心安いそうでございますが、私《わたくし》はお目に懸った事も無いに、新助が彼《あ》んな訳に成りましてから、だん/\零落いたして………親子の難儀を三八さんが可愛相と仰しゃって下さって、此方様《こちらさま》まで御無理を願いに上って………お蔭様で親子の命が助かります、誠にお気の毒様で」
庄「お、いゝや御心配しなさんな、三八さん私《わたくし》は何でもお力に成りますから、まア/\心配しなさんな」
と庄三郎親子ぐるみ引取って世話を為《し》にゃならんが※[#「救/心」、605−9]《なまじい》に云い出してはと庄三郎思案にくれました。お美代は知りませんから此方《こちら》と是から昔物語になりますと云う、ちょっと一と息。
七
そこでお美代が火鉢に沢山《たんと》火を取りまして、親子の者を五徳に並べて、たっぷりとした茶碗に茶を入れて出します。有合わしたお
前へ
次へ
全113ページ中99ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング