たちにまで(涙をふき)饑《ひも》じいめをさせます、何方《どちら》と云って知っている人もございませんで、始めの程は御懇意様やお慈悲深き方から救われましたが、又二度とも参られませず、新助がお馴染でございますから、何うか三八さん(歔欷《すゝりなく》)あなたの処《とこ》へなんぞ申して参られた訳ではございませんが、能々《よく/\》と思召《おぼしめ》して、子供を可愛想と思って、少しばかりお恵みなすって下さい(泣伏《なきふす》)昨日《きのう》から子供達には未だ御飯《ごぜん》を食べさせません、今朝程少しばかりお芋を買って食べさせましただけで」
三「おゝゝおや御新造何うも何ともはや、人という者は何うも過ぎて見なけりア事の分らねえもんでげすが、あなたの処《とこ》は結構なお身代で、旦那さんは一寸お出での時も金側《きんがわ》の時計を頼まれ物だとおっしゃって、五つも六つも持っておいでなさる、あの御身代が今のお身の上、三八などは前から貧乏だから格別貧を苦にも致しませんが、良い人ががたりと斯うなるというと誠にお困りなさる、矢張《やっぱり》あなたなんぞは結構のお身の上だけに、貧乏に甚《ひど》く驚くと云うもんで……旦那
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