入って寒くていけないから………もう出てしまって有りませんよ」
ふみ「いえ私は物貰いではございません、三八さんのお宅は此方《こちら》でございますか」
女「あゝあ………はい手前《てまい》でございます……お師匠さん貰人《もらいにん》が来ましたよ、一夜《ひとよ》明ければ直《すぐ》に来るんだから驚くね何うも」
三八「どなたで……何方《どなた》で……」
ふみ「はい誠にお久しゅうございます、私は奧州屋の家内で」
三八「へ、へいへいこりゃア何うも御新造《ごしんぞ》………何うもあなたお目が悪くおなんなすって、おゝこりゃアお目が………おい/\婆さん、あのね足を洗わなければならない、跣足《はだし》だ、雪の中を跣足で、なにを湯だよ、洗濯の盥《たらい》でなくても宜《よ》いてば、何を、えい強情張らなくても宜い、知ってるお客様だ、手拭《てぬぐい》の乾《ひ》たのを持ってお出で………さ此方《こっち》へ」
ふみ「はい/\恐れ入ります」
三八「まア/\そんなことは御遠慮なしに、えい這入って宜しゅうございますとも、なアにそんな事を、此方《こっち》へお上んなさい、嬢ちゃん大層おみおおきくお成んなすった、何ういうまア何ですか、お
前へ
次へ
全113ページ中88ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング