て、幾ら小言を申しても、下さると直に食べるので……そんなにお口に入れる者じゃアないよ」
豐「だってもね、わたいは食べたいもの、あの腹《ぽんぽ》が空いてるから」
三「まことにお可愛そうじゃア有りませんか、これが奧州屋のお嬢ちゃんやお坊ちゃんとは思われません………えゝなに子供|衆《しゅ》だから気儘いっぱいにさせて置くが宜しい、実に乱暴な児《こ》が有りますからな、此の間も私の家《うち》に這入り込んで、鍋や何かの物を掴み出して食ったり、種々《いろ/\》の器物《もの》を放《ほう》ったりして何うも……それに旦那のない後《のち》に此のお内儀《かみ》さんが正直な気性だから、身代限を出す時にも大概の横著《おうちゃく》の奴なら、道具や何かは親類にこかして空明《からあき》にして預けて、後《あと》でずうッと品物が廻って来るようにと云うのが普通《あたりまえ》だのに、残らず店の品物まで売ったという、そうして先方《むこう》に心配を掛けないなんて……矢張《やっぱり》あなたそう/\悪い事ばかりはございませんから、まアお眼を…何うか一番上手なお医者さんに診《み》てお貰いなさい、おゝ永田町の伊藤方成《いとうほうせい》先生が
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