お》かん、入牢《じゆらう》申附《まうしつ》ける。さアどうも入牢《じゆらう》仰《おほ》せ附《つ》けられて見ると、仕方《しかた》がないから謹《つゝ》しんで牢舎《らうしや》の住居《すまゐ》をいたして居《を》りますと、王《わう》もお考へになつて、アヽ気の毒な事をいたした、さしたる罪はない、一|時《じ》の怒《いか》りに任《まか》して、シロクシナスを牢舎《らうや》に入《い》れたのは、我《わ》が誤《あやま》り、第一|国内《こくない》で一|等《とう》の学者《がくしや》といふ立派《りつぱ》の人物を押込《おしこ》めて置くといふは悪かつた、とお心附《こゝろづ》きになりましたから、早速《さつそく》シロクシナスを許《ゆる》して、御陪食《ごばいしよく》を仰《おほ》せ付《つ》けになりました。王《わう》の前に出まして、シ「図《はか》らず放免《はうめん》を仰《おほ》せ付《つけ》られ、身に取りまして大慶至極《たいけいしごく》、誠に先頃《さきごろ》は御無礼《ごぶれい》の段々《だん/″\》御立腹《ごりつぷく》の御様子《ごやうす》で。王「イヤ先日《せんじつ》は癇《かん》が起《た》つて居《を》つた処《ところ》へ、其方《そのはう》
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