きや》お駒《こま》というのを汁粉屋赤飯《しるこやおこわ》さ」
喜「前《さき》に本文《ほんもん》を断《ことわ》って後《あと》から云うのは可笑しい」
岩越「手前が一つ洒落ようかの」
五「岩越さま、あなた様のお洒落は」
岩「手前は考えたが余程むずかしいて、これはムヽウ…待ってくれ、えー阿部川餅《あべかわもち》というのが有るの」
五「へえ/\ございます」
岩「一つ八文で」
五「阿部川、へい、一つは八文で」
岩「あべ川の八銭では本当の直《ね》だというのは何うだ」
五「へえー、変なお洒落で、それは何う云う訳なんで」
岩「姉川《あねかわ》の合戦《かっせん》、本多《ほんだ》が出たというのだ」
五「それは余りお固いお洒落でげすな、私《わたくし》が洒落ましょう、斯ういうのは何うでございます、大黒様が巨燵《こたつ》に※[#「火+共」、第3水準1−87−42]《あた》ってるのでございます、大黒|暖《あった》かいと」
數「うん、成程是は分った、大福|暖《あった》かいか」
五「御家老様の御意に入《い》りましたか」
數「私《わし》が最《も》う一つ洒落ようか、是は何うだの、松風は固い岩おこしは柔らかいと云うのは」
五
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