こ》まりました」
秋「源兵衞、毒虫を入れた水飴は大概もう仕上げてあるかの」
源「へえ、明後日《あさって》は残らず出来ます」
喜「明後日《あさって》出来る……よし宜く知らせてくれた辱《かたじけ》ない、源兵衛手前に何《なん》ぞ望みの物を取らしたく思う、持合せた金子も少ないが、是はほんの手前が宅への土産に何ぞ買って行ってくれ、私《わし》が心ばかりだ」
源「何う致しまして、私《わたくし》がこれを戴きましては」
秋「いや/\遠慮をせずに取って置いてくれ、就《つい》てはの、源兵衞大概此の方《ほう》に心当りもある、手前に頼んだ侍の名前は、これ誰が頼んだえ」
源「へえ、是だけは、それを言えば斬ると仰しゃいました、へえ、何うかまア種々《いろ/\》そのお書物《かきもの》の中へ、私《わたくし》にその、血で爪印をしろと仰しゃいましたから、少し爪の先を切りました」
秋「左様か、云っては悪いか、併《しか》し源兵衞|斯《こ》う打明けてしまった事じゃから云っても宜かろう」
源「何卒《どうぞ》それだけは御勘弁を」
秋「云えんかえ」
源「へえ、何うもそれは御免を蒙《こうむ》ります」
秋「併し源兵衞、是までに話を致して、依
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