事にして御扶持《ごふち》をくれるんだって」
秋「あはゝゝ分らんか、宜しい、至極宜しい、分らんければ」
嘉「それで何ですかえ、飴屋さんが御扶持を両方から貰って」
秋「宜しい/\、分らん処が妙だ、どうぞな私《わし》が貴様の家《うち》へ来て、飴屋と話をした事だけは極《ごく》内々《ない/\》でいてくれ、宜《よ》いか、屋敷の者に……婆《ばゞあ》が又|籠《かご》を脊負《しょ》って、大根や菜などを売《うり》に来た時に、秋月様が入《いら》しったと長家の者に云ってくれちゃア困る、是だけは確《しっ》かと口留をいたして置く、いうと肯《き》かんよ、云うと免《ゆる》さんよ、何処《どこ》から知れても他に知る者は無いのだから、其の儘にしては置かんよ」
嘉「はい……どうか御免を」
秋「いや、云いさえしなければ宜しいのだ」
嘉「いう処じゃアありません、婆さんお前は口がうるせえから」
婆「云うって云わねえって何だか知んねえものそれじゃア誰が聞いても、殿様は己《おれ》ア家《うち》へおいでなすった事はごぜえません、飴屋さんとお話などはなせえませんと」
秋「そんな事を云うにも及ばん、決して云ってはならんぞ」
婆「はい、畏《かし
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