ましょう」
秋「それは至極宜かろう、何でも宜しい、私《わし》が弁当を持って行《ゆ》くから別に厄介にはならん」
婆「旨《うめ》えものは有りませんが、在郷《ざいご》のことですから焚立《たきたて》の御飯ぐらいは出来ます、畑物の茄子《なす》ぐらい煮て上げましょうよ」
秋「然《そ》うしてくれゝば千万|辱《かたじ》けないが、事に寄ると私《わし》一人《ひとり》で往《ゆ》くがな、飴屋の亭主に知れちゃアならんのだが、何時《なんどき》ぐらいに飴屋の亭主は来るな」
婆「左様さ、大概お昼を喫《あが》ってから出て参りますが、彼《あれ》でも未刻過《やつすぎ》ぐらいにはまいりましょうか、それとも早く来ますかも知れませんよ」
秋「そんなら私《わし》は正午前《ひるまえ》に弁当を持ってまいる、村方の者にも云っちゃアならん」
婆「ハア、それは何ういう理由《わけ》で」
秋「此の方《ほう》に少し訳があるんだ、注文をして置いた瓢覃《ひょうたん》を持って来たとな」
婆「誠に妙な形《なり》でお役に立つか知りませんが」
と差出すを見て、
秋「斯ういう形《かたち》じゃア不都合じゃが」
婆「其の代り無代《たゞ》で宜うがんす、口を打欠《ぶ
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