「巾+廚」、第4水準2−12−1]《かや》の吊手《つりて》を切落し、寝ている上へフワリと乗ったようだから、
早「何だこれははてな」
 と考えて居りますと、片方《かたっぽ》では片手で探《さぐ》り、此処《こゝ》ら辺《あたり》が喉笛《のどぶえ》と思う処を探り当てゝ、懐から取出したぎらつく刄物を、逆手《さかて》に取って、ウヽーンと上から力に任せて頸窩骨《ぼんのくぼ》へ突込《つッこ》んだ。
早「あゝ」
 と悲鳴を上げるのを、ウヽーンと※[#「宛+りっとう」、第4水準2−3−26]《えぐ》りました。苦しいから足をばた/\やる拍子に襖《ふすま》が外れたので、和尚が眼を覚して、
僧「はゝ、夜這《よばい》が来たな」
 と思いましたから起きて来て見ると、灯火《あかり》が消えている。
僧「困ったな」
 と慌《あわ》てゝ手探りに枕元にある小さな鋼鉄《くろがね》の如意《にょい》を取って透《すか》して見ると、判然《はっきり》は分りませんが、頬被《ほうかぶ》りをした奴が上へ乗《の》しかゝっている様子。
僧「泥坊」
 と声をかける大喝一声《だいかついっせい》、ピイーンと曲者の肝《きも》へ響きます。
曲者「あっ」
 と
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