つく》なんでると、女子《おなご》は知んねえからこけえ来る、中へお入《ひえ》んなさいましと云ったところで、男が先へ入《ひえ》っていりゃア間《ま》を悪がって入《ひえ》れめえから、小《ちっ》さくなってると、誰もいねえと思ってすっと入《ひえ》って来ると、己《おら》アこゝにいたよって手を押《つか》めえて引入れると、お前《めえ》来ねえかと思ったよ、なに己ア本当に是まで苦労をしたゞもの、だから中《なけ》え入《ひえ》るが宜《え》い、入《ひえ》っても宜《え》いかえと引張込《ふっぱりこ》めば、其の心があっても未《ま》だ年い行かないから間を悪がるだ、屹度《きっと》然《そ》うだ、こりゃア息い屏《こら》して眠《ねぶ》った真似えしてくれべえ」
と止せば宜《い》いのに早四郎はお竹の寝床の中で息を屏《こら》して居りました。暫《しばら》く経《た》つと密《そっ》と抜足《ぬきあし》をして廊下をみしり/\と来る者があります。古い家《うち》だから何《どん》なに密と歩いても足音が聞えます、早四郎は床の内で来たなと思っていますと、密と障子を開け、スウー。早四郎は障子を開けたなと思っていますと、ぷつり/\と、吊ってありました※[#
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