「おつな事を申上げるようでございますが、当家の忰が私《わたくし》を女と侮《あなど》りまして、毎晩私の寝床へまいって、怪《け》しからん事を申しかけまして、若《も》し云うことを肯《き》かなければ殺してしまうの、鉄砲で打つのと申します、馬鹿な奴と存じますから、私も好《よ》い加減に致して、七日でも済んだら心に従うと云い延べて置きましたが、今晩が丁度七日の逮夜で、明朝《みょうあさ》早く此の宿《やど》を立とうと存じますから、屹度《きっと》今晩まいって兎や角申し、又理不尽な事を致すまいものでもあるまいと存じますで、誠に困りますが、幸い隣へお相宿になりましたから、事に寄ると私が貴方の方へ逃込んでまいりますかも知れません、其の時には何卒《どうぞ》お助け遊ばして下さるように」
僧「いや、それは怪《け》しからん、それは飛んだ事じゃ私《わし》にお知らせなさい、押えて宿の主人《あるじ》を呼んで談じます、然《そ》ういう事はない、自分の家《うち》の客人に対して、女旅と侮《あなど》り、恋慕《れんぼ》を仕掛けるとは以《もっ》ての外《ほか》の事じゃ、実に馬鹿程怖い者はない、宜しい/\、来たらお知らせなさい」
竹「何卒《ど
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