てまだ七日も経《た》たん内に、仏へ対して其んな事の出来るものでもないじゃアないか」
早「うん、それは然《そ》うだね、七日の間は陰服《いんぷく》と云って田舎などではえら厳《やか》ましくって、蜻蛉一つ鳥一つ捕ることが出来ねえ訳だから、然ういう事がある」
竹「だからさ七日でも済めば、親御も得心のうえでお話になるまいものでもないから、今夜だけの処は帰っておくれ」
早「然《そ》うお前《まえ》が得心なれば帰る、田舎の女子《おなご》のように直《す》ぐ挨拶をする訳には往《い》くめえが、お前のように否《いや》だというから腹ア立っただい、そんなら七日が済んで、七日の晩げえに来るから、其の積りで得心して下さいよ」
とにこ/\して、自分一人承知して帰ってしまいました。斯様《かよう》な始末ですからお竹は翌朝《よくあさ》立つことが出来ません、既に頼んで置いた舁夫《かごかき》も何も断って、荷物も他所《わき》へ隠してしまいました。主人の五平は、
五「お早うございます、お嬢さま、えゝ只今洪願寺の和尚様が前をお通りになりましたから、今日お立ちになると申しましたら、和尚様の言いなさるには、それは情《なさけ》ない事だ、遠い
前へ
次へ
全470ページ中297ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング