が悪《わり》い……横着野郎め」
 梅三郎は間が悪そうに薬を含《くゝ》んで飲ませますと、若江は漸《ようや》くうゝんと気が付きました。
清「気が付いたか」
母「しっかりしろ」
清「大丈夫《でえじょうぶ》だ、あゝゝ魂消た余《あんま》り小言を云わねえが宜《え》えよ、義理立をして見す/\子を殺すようなことが出来る、もう其様《そんな》に心配しねえが宜えよ」
若「あの爺《じい》や、私は斯《こ》んなわるさをしたから、お母《っか》さまの御立腹は重々|御道理《ごもっとも》だが、春部さまを一人でお帰し申しては済まないから、私も一緒に此のお方と出して下さるように、またほとぼりが冷めて、石原の方の片が附いたら、お母さまの処へお詫をする時節もあろうから、一旦御勘当の身となって、一度は私も出して下さるように願っておくれよ」
清「困ったね、往処《ゆきどこ》のねえ人を、お若が家《うち》まで誘い出して来て置かないと云うなら、彼《あ》の人を何うかしてやらなければなんねえ、時節を待って詫言《わびごと》をするてえが、何うする」
母「汝《われ》と違ってお義理堅《ぎりがて》え殿さまで、往《ゆ》く処《とこ》のねえ者を一人で出て往《い
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