》ねえが今頃《いまごろ》どこへ行《い》つたのだらう、女房《にようばう》は堅気《かたぎ》にかぎると云《い》ふが、あんな女《をんな》を嚊《かゝ》アにすると三年の不作《ふさく》だ。※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《まは》し合羽《がつぱ》に笠《かさ》を脱《ぬ》いで壁《かべ》にかけ、伝「何《な》んだ玉子酒《たまござけ》をして食《く》ひやがつて、亭主《ていしゆ》は山越《やまごえ》をして方々《はう/″\》商《あきなひ》をしてゐるに、嬶《かゝ》アは玉子酒《たまござけ》をして食《くら》やアがる、まだあまつてゐるが飲《の》んでやれ、オイ誰《だれ》だおくまか、どこへ行《い》つたんだ。女「ちよつと徳利《とくり》を取《と》つておくれ雪沓《かんじき》を踏《ふ》み込《こ》んで……紐《ひも》が切れたんだよ。伝「いろんな事を云《い》つてやアがる、待《ま》て/\、ウームアヽ痛いウム、オイお熊《くま》躯中《からだぢゆう》しびれて……こつちへ入《はい》つて背中《せなか》を二ツ三ツ叩《たゝ》いてくれ。女「何《ど》うしたんだな、しやうがねえな、方々《はう/″\》へ行《い》つて酒《さけ》を飲《の》むからそんなことになるん
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