、是《これ》で負《まけ》て置《お》かう。此様《こん》なものを負《まけ》られた者《もの》こそ因果《いんぐわ》で、之《これ》を服《のみ》まして御前《ごぜん》を下《さが》ると、サア何《ど》うも大変《たいへん》、当人《たうにん》は酷《ひど》い苦しみやう、其翌日《そのよくじつ》ヘロ/\になつて出て来《き》ました。登「何《ど》うだ、少しは宜《よろ》しいか、木内君《きのうちくん》。木内「イヤ何《ど》うにも斯《か》うにも実《じつ》に華族《くわぞく》のお医者《いしや》抔《など》に係《かゝ》るべきものではない、無闇《むやみ》にアノ小さな柊揆《さいづち》でコツコツ胸を叩《たゝ》いたり何《なん》かして加之《おまけ》に劇《ひど》い薬を飲《の》ましたもんだから、昨夜《ゆうべ》は何《ど》うも七十六|度《たび》厠《かはや》へ通《かよ》つたよ。登「夫《それ》は大変《たいへん》だ、併《しか》し君《きみ》はまだ一|命《めい》があるのが幸福《しあはせ》だ、大原伊丹君抔《おほはらいたみくんなど》は可愛想《かあいそう》にモルヒネを沢山《たくさん》飲《の》ませられたもんぢやから、到頭《たうとう》死んで了《しま》つた。と話をして居《
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