何となれば是れ取りも直さず」に二重丸傍点]、新たに支那中心説を唱ふるに同じければ也[#「新たに支那中心説を唱ふるに同じければ也」に二重丸傍点]。夫れ日本は、其地勢已に亞細亞大陸を離れて、太平洋心に近きが如く、其文明も蒙古人種の文明にあらず、東西南北の精英を集め、咀嚼、鍛練して、別に一個の文明を有す。若し亞細亞舊時の思想によりて、亞細亞總聯合を起さんとせば、中心は日本にあらず。最も能く之を代表するものは、即ち支那也。故に亞細亞説は即ち支那中心説とならざるを得ず[#「故に亞細亞説は即ち支那中心説とならざるを得ず」に丸傍点]。吾人は已に世界に於ける亞細亞中心説を排す[#「吾人は已に世界に於ける亞細亞中心説を排す」に丸傍点]。何ぞ况んや[#「何ぞ况んや」に丸傍点]、亞細亞に於ける支那中心説に甘心するを得ん耶[#「亞細亞に於ける支那中心説に甘心するを得ん耶」に丸傍点]。
吾人は歐羅巴中心説を排するが如く[#「吾人は歐羅巴中心説を排するが如く」に白丸傍点]、亞細亞中心説を排す[#「亞細亞中心説を排す」に白丸傍点]。吾人は浮薄なる歐洲論を排するが如く[#「吾人は浮薄なる歐洲論を排するが如く」に白丸傍
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