丸傍点]、吾人の懷中にある蝮蛇の卵は[#「吾人の懷中にある蝮蛇の卵は」に白丸傍点]、一夜に蜉生して腹心の病となるに至らん[#「一夜に蜉生して腹心の病となるに至らん」に白丸傍点]。而して最も能く此中の消息を知るものありとせば[#「而して最も能く此中の消息を知るものありとせば」に白丸傍点]、朝鮮の政治家之を知らん[#「朝鮮の政治家之を知らん」に白丸傍点]。吾人は[#「吾人は」に白丸傍点]『朝鮮服從[#「朝鮮服從」に白丸傍点]』の虚榮に眩惑して此の深憂大患に目を閉づる能はざる也[#「の虚榮に眩惑して此の深憂大患に目を閉づる能はざる也」に白丸傍点]。
盖し、天智、秀吉時代にありては、朝鮮に於ける吾人の敵手は、唯だ一、支那あるのみ。支那勢力を一掃せば即ち足る。必しも、其他を憂へざりし也。今や然らず。歐洲列國は猶ほ比隣の如し。吾人が朝鮮に於て爭ふ所は[#「吾人が朝鮮に於て爭ふ所は」に白丸傍点]、獨り支那の勢力に止らず[#「獨り支那の勢力に止らず」に白丸傍点]。吾人は病根を一掃するにあらざれば[#「吾人は病根を一掃するにあらざれば」に白丸傍点]、終始[#「終始」に白丸傍点]、列國の勢力と相競爭するの
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