、さういつた場所を搜して見ようといふことになつた。
しかし、もつと何とかした手がかりがあつたら、ホテルから當つて見た方がよいかも知れないと思ひ、誰かがホテルの名を話してはゐなかつたかと聞くと、或る人がプラットフォーームで荷物の番に當つた婦人に話してゐたホテルの名を小耳に挾んだが、疲れてゐてよく聞いてなかつたのだけれども、Mの字が發音されたやうに記憶するといふ。甚だ心もとない話ではあつたが、電話帳でMの字の初めに附くホテルを調べ出して、オテル・マヂェスティク、マリウス、マルマンデー、モントレー、ド・ラ・メルシ、等、等。それ等を番地と一所に書きつけて搜しかかつたけれども、結局だめだつた。
翌日ブッファル街の警察署《コンミサー》に出かけて、日本の淑女たちと子供たちの大勢泊まつてるホテルはわからないだらうかと聞いたが、これも要領を得なかつた。最後に、停車場で消え失せたのだから停車場附近をもう一度搜して見ようといふことになり、電車でサン・ヂャンまで行つて見ると、構内のホテルの窓の中に日本人の子供が幾たりものぞいてゐたのですぐ發見した。そこがホテルになつてゐたことは、前にも記したやうに、その時
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