うようなこともあった。昼間は(原本伏字)撃ち合った者が、夜になると同じ旋律に心を溶け合わせて踊る。こうなると、戦争の方が本気なのか、踊る方が本気なのかわからなくなる。恐らく本人たち同士といえどもわからないのだろう。わからないからこそ、そういった矛盾したこともやれるのである。(原本伏字)                              ヴェルダンでも、そういったことがしばしばあったに相違ない。
 戦争をそういった変態的なものと見る者は世界の進化の上から(原本伏字)         と考える。「エホバは地の果までも戦争をやめしめ、弓を折り、戈を断ち、戦車を火にて焼く。」そういうことが早くから言われていたが、人類始まって以来今日に到るまで、戦争はしばらくも止む時はなかった。今後といえども恐らくそうだろう。ニホバ(ヤーヴェ)についていうならば、彼が考えを変えて人類を地球上から絶滅させ、別種の者を造り出さない限り望めないことかも知れない。(原本伏字)                                                                     
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