をばいうと思うた」
「ところでそのあとからアイツ共が歌《うと》うた歌は何かいね。オオチニ風琴鳴らいて……」
「花嫁御のお化粧の広告じゃなかったかねえ。雪よりも白くせよなあ……てクタビレたような歌じゃったが……」
「ウム。俺あ西洋洗濯の宣伝かと思うた」
「立てて云うけに俺《おら》あ立って聞きおったら、気の遠うなってグラグラして来た。今《ま》一時間も立っとったなら俺《おら》あ仁三郎より先に天国へ登っとる」
「うむ。長かったのう。あの歌をば聞きおる中《うち》に俺あ、悲あしゅう、情のうなった。この間死んだ嬶《かかあ》が、真夜中になると眠った儘《なり》にアゲナ調子で長い長い屁をば放《こ》きよったが」
「死んだ嬶よりも俺《おら》あ、あれを聴きよるうちに仁三郎がクタビレて死にあしめえかと思うてヒヤヒヤした。歌が済んでからミンナ坐った時にゃホッとした」
「あのあとの御祈祷は面白かったね」
「ウム。面白いといえば面白い。馬鹿らしいといえば馬鹿らしい。(以下|声色《こわいろ》)ああら、我等の兄弟よ! 神様の思召《おぼしめし》に依りまして、チンプンカンプン様の顎タンを結ばれました事は――越中褌《えっちゅうべ
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