。しかもその女はたしかに今私の留守宅に忍び込んで、容易ならぬ仕事をたくらんでいるに違いない事を私の第六感が指し示しているではないか。
 畜生……どうするか見ろ……。外道《げどう》……悪魔……売国奴の群れ……。
 こう思いながら私は自動車に飛び乗ったのであった。
 見す見す彼等の手に乗って、死の運命に引きずり込まれて行くのを自覚しながら……。もう欺されぬぞ。貴様等は俺を見損っているぞ……という自信を固めながら……。
 そんな事を考えながら、新しい、気持ちのいいクッションに身を埋めて、汗ばんだ額を拭こうとすると、その拍子にポケットの中から紫のハンカチと、中に包まった古新聞紙を引きずり出してしまった。それは最前私が結び目を解いたままポケットに押し込んでいたので、ポケットから出すと同時にバラバラになって、フロアの上に落ちて行った。それを慌てて拾い上げようとすると、新聞紙の間から白いカード見たようなものが飛び出しているようである。……おや。何だろう……と思って取り上げて見ると、それは五枚の絵葉書であった。私はすぐに運転手に呼びかけて車内照明《ルーム》を点《つ》けさせた。
 その絵葉書は五枚とも舶
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