Cの中の美人の一団は、二年|前《ぜん》から私一人を目標にして、人の意表に出る素晴しい方法で私を片付けるべく、念入りな計画を立てて来たのだ。そうして二年後の今日に至って、得体のわからない美少年と遺書を私の許に送って、頭の古い私を月並な日本魂《やまとだましい》と、義理人情で責め立てて、木ッ葉微塵に飜弄しつつ、ぐんぐんと死の陥穽《かんせい》の方へ引きずり込みつつあるのだ。
 外面《げめん》如菩薩《にょぼさつ》、内心《ないしん》如夜叉《にょやしゃ》とは彼女等三人の事でなければならぬ。そうしてこの恐ろしい形容詞が、女に限られたものでなければ、彼《か》の呉井嬢次と称する怪少年も、その仲間に数え入れなければならぬ。否……彼《か》の美少年ジョージ・クレイこそ、彼女等三人以上におそろしい夜叉美人でなければならぬ。あの大胆な落ち着きぶりと、あの名優以上ともいうべき巧妙な表情によって、J・I・Cから選抜されて、私を一杯喰わせに来た「死の使者《つかい》」でなければならぬ。
 私は少年の美貌と、その才智と、名優ぶりに、文字通りに一杯喰わされた。まんまと首尾よく彼等の陥穽に落ち込んで行った。
 そこでもう大丈夫と
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