を押えたまま、黄色い光線と、黒い陰影《かげ》の沈黙《しじま》を作っている部屋の中を見まわした。そうして又、白金色《プラチナ》に冴え返っている窓の外の月光を見た……………………………………………………………………………。
 ……その時であった……。
 ……一切の真相が、氷のように透きとおって、私の前に立ち並んで見えて来たのは…………………………………………………………………………………………………。
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……不思議ではない。
……チットモ不思議ではない。
……私は今朝《けさ》から二重の幻覚に陥っていたのだ。正木博士の所謂《いわゆる》離魂病にかかっていたのだ。
……私は今から一箇月前の十月二十日にも、やはり、きょうとソックリの夢遊を行ったに違いないのであった。
……その一箇月前の十月二十日の早朝の、やはりまだ真暗《まっくら》いうちのこと……私は彼《か》の七号室のタタキの上に、今朝の通りの姿で寝ていて、今朝の通りの状態で眼を見開いたのであった。自分の名前を探すべくウロタエまわったのであった。
それから……若林博士に会って、私の過去の記憶を回復すべく、今朝の通りの実験を色々
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