と受けた揚句《あげく》に、この室《へや》に連れ込まれて、やはり今朝と同じ順序で、いろんな物を見たり聞いたりしたのであった。
……それから遺言書を読み終った私は間もなく、その遺言書を書いた当の本人の正木博士に会って、きょうの通りに肝を潰した。そうしてその正木博士の案内で、南側の窓の外を覗くと、その前日限りに閉鎖されたまんまの解放治療場内の光景を見ると同時に私は、自分の過去の記憶の中でも、一番最近の記憶に支配された夢中遊行に陥って、やはりその前日のちょうど、その時刻に、そこで、そうしていた通りに、爺さんの畠打《はたう》ちを見物している自分の姿を窓の外に幻覚した。そうして、それと同時に、やはり、その前の晩に、頭を壁に打ち付けた際に出来た頭の痛みを、無意識に手に触れて飛び上ったのであった。
……その時に正木博士は、やはり、今日と同じように離魂病の説明を聴かしてくれたのであるが、その説明は矢張《やは》り真実であったのだ。
……とはいえ……その時に、あまりに深い幻覚に囚《とら》われていたために、それを信ずる事が出来なかった私は、それから正木博士と対座して、あの通りの議論をした揚句に、正木博士をメチ
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