ドグラ・マグラ
夢野久作

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)蜜蜂《みつばち》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)大の字|型《なり》に

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#ローマ数字1、1−13−21]

 [#…]:返り点
 (例)五|月《がつ》於《おいて》[#二]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)やう/\にして語り出づるやう
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

[#ここから5字下げ]
 巻頭歌


胎児よ

胎児よ

何故躍る

母親の心がわかって

おそろしいのか
[#ここで字下げ終わり]
[#改ページ]

 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。
 私がウスウスと眼を覚ました時、こうした蜜蜂《みつばち》の唸《うな》るような音は、まだ、その弾力の深い余韻を、私の耳の穴の中にハッキリと引き残していた。
 それをジッと聞いているうちに……今は真夜中だな
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