の如き形状と運動とは、恰も彼《か》の無邪気なる小児が、人形、生物体、もしくは人像に類せる物体を飜弄して、あらゆる残忍なる姿勢動作を演ぜしめつつ、嬉戯《きぎ》満悦せる情態に酷似せるを看取し得べし。しかも当該小児は此の如き遊戯に際し、自ら手を加えて飜弄しつつある事実を殆ど忘れおり、さながらに人形が自己の意志を直感して、好むがままに変化躍動しつつあるかの如く錯覚しつつ、一種の残忍性を満足せしめおる心理は、吾人の日常随所に発見し得るところなり。而《しか》して此《かく》の如き生物、もしくは擬生物体飜弄の心理は、吾々人類の祖先が、その野蛮蒙昧時代に於て獲物、もしくは敵手を征服捕獲し、又は斃《たお》し得たる際の満悦と勝利感の高潮によって、恰《あたか》も現在の食肉禽獣、虫類間に遺伝残存しおるが如き獲物飜弄の高等なるものを行いたる習性が変形遺伝せしもの(敵手の首級を投げ上げ投げ上げ歓喜したる史実厳存す。且つ、かかる擬生物体飜弄の習性が主として男児に現われ易き事実に注意すべし――拙著、心理遺伝本論中、変型遺伝の部参照)なる事実と照合する時は、かかる心理遺伝が、斯《かく》の如き屍体飜弄の夢中遊行を誘起し得べ
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