「ナルホド。しかし今日私がこちらに伺いますことは、どうして御存じで……」
「ウン……それあ今日かいつか知らないがキッと来るには間違いないと思っていた。……というのはこの事件は……ホラ……例の心理遺伝[#「心理遺伝」に傍点]に違いないと最初から睨んでいたからね。君が調べ上げて吾輩の処へ持込んで来るのを実は待っていた訳だ。ハハハハハ」
「恐れ入ります。お察しの通りで……実は私は二年前からこの事件に関係致しておりましたので……」
「エッ。二年以前から……」
「さようで……」
「……フ――ン。二年前にも、こんな事件があったんかい」
「ハイ、それも同じ少年が、実母を絞殺致しました事件で……」
「ウーム。おんなじ奴が、おんなじ手段で……しかも実母を……ウーム……」
「実はその時に、こちらから進んで事件に関係致しました私は……この事件の犯人は別にいる。この少年が殺したのではない……と主張致しておったので御座いますが、その犯人がその後どうしても見つかりませぬ」
「君の炯眼《けいがん》を以てしてかい」
「……お恥かしい次第ですが、このような難解な事件に接しました事は、私も生れて初めてで……何と説明致した
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