。焼けた砂の上で息も絶え絶えに跳ねまわっているその息苦しさ。セツナサ……その苦しみをヤッと通り越したと思うと今度は、山のような歩竜《イグアノドン》の趾《あし》の下になる。飛竜《プラテノドン》[#ルビの「プラテノドン」はママ]の翼に跳ね飛ばされる。始祖鳥《アルケオフェリクス》の妖怪然たる嘴《くちばし》にかけられそうになる。……アアたまらない。やり切れない。一緒に進化して来た連中は、身体中に刺《とげ》を生やしたり、近まわりの者に色や形を似通わせたり、甲羅《こうら》を被《かぶ》ったり毒を吹いたりしているが、あんな片輪《かたわ》じみた、卑怯な、意久地《いくじ》のない真似をしなくとも、もっと正しい、囚《とら》われない、温柔《おとな》しい姿のまんまで、この地獄の中に落付いていられる工夫はないか知らんと……石の間に潜んで、息を殺して念じ詰ていると、頭の上の顱頂孔《ヒクメキ》の処に在る眼玉が一つ消え失せて、二つ眼の猿の形に出世して、樹から樹へ飛び渡れるようになった。
 ……サア占《し》めたぞ。モウ大丈夫だぞ。俺ぐらい自由自在な、進歩した姿の生物はいまいと、木の空から小手を翳《かざ》していると、思いもか
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