三箇条しかない。普通の電話交換局加入規約の何十分の一にも足りない。頗《すこぶ》るアッサリしたものである。しかもこの三箇条の加入規約は、人間の全身三十兆の細胞が、祖先伝来の不文律として、非常識なほど極端に遵奉しているものであるが、しかもこの簡単な三箇条が呑み込めさえすれば、諸君はモウ立派な一人前の、押しも押されもせぬ脳髄学大博士になれるのだ。現在、地球の全表面に亘って演出されつつある脳髄関係のあらゆる不可解劇、皮肉劇、侮辱虐待劇、ノンセンス劇、恐怖劇、等々々の楽屋裏が、如何にタワイもないものであるかを何のタワイもなく看破する事が出来るのだ。
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◇第一条[#「◇第一条」は太字] 脳髄局ヨリ反射交感シ来《きた》ル諸般ノ報道ハ、仮令《たとい》、事実ニ非《あら》ズトモ、事実ト信ジテ記憶スベシ。
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 ……泥棒が這入った夢を見て、大声を揚げて家《うち》中を呼び起す連中は、この第一箇条に支配されている連中に外《ほか》ならないのだ。
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◇第二条[#「◇第二条」は太字] 脳髄局ヨリ反射交感シ来ラザル
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