廻っている百万年前の象の世界が、脚下に展開して来るであろう。
それから更に、その百万年前の竜の世界、その又以前の鳥の世界、その又ズット以前の魚の世界、貝類の世界、スポンジの世界と、次第に進化の度の低い、小さな生物ばかりの世界へ超スピードで引返して、遂に六億万年前の古世代までやって来ると……ドウダ……天地を覆《くつがえ》す大噴火、大雷雨、大海嘯《おおつなみ》、大地震の火煙《ひけむり》、水けむり、土煙《つちけむり》が、あとからあとから日月を蔽《おお》いながら渦巻きのぼっているこの世界の若々しさはドウダ。地球の元気さはドウダ。
そこでこの地表に泡立ち漂っている塩分の薄い、摂氏四十度内外の温度を保っている海水の一滴を採取して、顕微鏡にかけて覗いてみたまえ。諸君は眼の前に、無量無数に浮游している単細胞生物の拡大像を発見するであろう。将来一切の生命の共同の祖先となるべき元始細胞の大群集を、さながらに見渡し得るであろう。……しかもこの元始細胞こそは地球の表面が、御覧の通りの天変地妖を起しながら、少し宛《ずつ》少し宛冷却して来るうちに、あとからあとから作り出して来た色々な化合物の中でも、一番最後に
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