う物理学上の原則と同様に、万古不易の公理でなければならぬ。だから『物を考える脳髄』の事を考える『物を考える脳髄』は、一番最初に脳髄を発見した科学者ヘポメニアスが、自分の脳髄の作用を錯覚した『脳髄の幽霊』に悩まされ続けて来たのである。そうして今や将《まさ》に、自分の脳髄の幽霊に取り殺されようとしている現状である。
だから吾輩……アンポンタン・ポカンはこれに対して堂々と挑戦したのである。
……物を考える処は脳髄ではない……。
……物を感ずる処も脳髄ではない……。
……脳髄は無神経、無感覚の蛋白質の固形体《かたまり》に過ぎない……。
……と……。
……これあ怪《け》しからん。諸君は何が可笑《おか》しくて、そんなに笑い転げるのだ。
……何でソンナに往来を転がりまわるのだ。
何だって交番に這い込むのだ。……電柱に抱き付くのだ。……赤いポストに接吻するのだ。……諸君は精神に異状を来《きた》したのではないか。
……ナニナニ……?????……。
……『脳髄で考えなくてドコで考える』と云うのか……。
……『脳髄で感じなくてどこで感ずるのだ』と云うのか……。
……『吾々の精神意識
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