#「ふる」に傍線]の呪術から導かれたふるや[#「ふるや」に傍線]なる語が、更に一方には、八尋屋といふ風に誇張せられてゐた事が察せられる。前に挙げた三つの例は、密接に続いてゐるのでないが、此等によつて見ても、鎮魂の歌や其章曲が、いろ/\に岐れて行く筋道は考へられる。而も物部の表面に現はれた一番大切な為事は、宮門を守ることであつた。其が推し拡げられて宮垣・宮苑を守ることになる。其に対して、新しく宮中に入つた舎人系統のものゝふ[#「ものゝふ」に傍線]は、――其組織から見れば、さう言へないだらうが――宮殿の上に侍した、と言ふ差別があるのだ。此が平安の宮廷其他の御所に、種々な名目の武官が居ることになつた理由だ。大体に於いて、此二種類のものが、衛府の人々になるのである。
舎人のことは姑《しばら》くおいて、ものゝふ[#「ものゝふ」に傍線]の最後に深い印象を留めた大伴氏は、其名称自身が、宮門を意味してゐた。従つて其守護の記念として残つたものが、平安京の応天門である。此が、普通正門と考へられてゐる朱雀門と同じ意義の重複したものだ。
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ゆぎかくる伴緒ひろき おほともに、国栄えむと、月
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