竹で御身の丈を計つて、御身の長さだけの処へ標《シルシ》をつける。此を節折《ヨヲリ》と言ふ。折《ヲリ》は繰り返すといふ事で、竹で幾度も/\、繰り返して計る。かうする事は亦、天子様の魂の事と関係がある。平安朝頃までの信仰によると、天子様の魂には、荒世の魂・和世の魂と言うて、二つあつたのである。其で、天子様の御身の丈を竹で計るにも、二度計つたのである。竹で計つて着物を拵へて、其着物を、節折《ヨヲリ》の式に与つた人々に、分配なされる。あらよ[#「あらよ」に傍線]の御衣《ミソ》・にぎよ[#「にぎよ」に傍線]の御衣《ミソ》といふのが、此である。
かう考へて来ると、五節の舞ひの時も、実は天子様の御身の丈を、五度繰り返して計つたのではなからうか。さうして、其行事に出る女が、五節の舞姫といふのであつたらうと思はれる。そして五節に出る女は、天子様の食事の事に与つた女である。すると、供饌に与つた女が、衣を進め、節折もし、舞ひも舞うたのである。舞ひを舞ふといふのは、みたまふり[#「みたまふり」に傍線](鎮魂)の意味のもので、他の意味ではなかつた事と思ふ。
古く、神服女《カムハトリメ》の舞ひといふ事も見えて居る
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