のも、えた[#「えた」に傍線]にしるし[#「しるし」に傍線]をつけた風習の後か。
かたゐ[#「かたゐ」に傍線](かたゐざり、か)なども、筋を抜かれて、居るに両足を組まぬからの名で、奴隷の名だつたか。骨足らず・四つ足(四つ)などいふのも、其か。
ぼろんじ[#「ぼろんじ」に傍線]のぼろ[#「ぼろ」に傍線]も、よぼろ[#「よぼろ」に傍線]の略か。為朝の筋を抜いた話も、其だ。
安寿その他の中世の宗教名よりも、小萩は古い。
 とつぱ[#「とつぱ」に傍線]・すつぱ[#「すつぱ」に傍線]は、とらへはぎ[#「とらへはぎ」に傍線]・すりはぎ[#「すりはぎ」に傍線]などで、剥ぎだらうが、脛の聯想がありさうだ。
腰行の風も、其か。
横佩大臣のはき[#「はき」に傍線]なども、さうした聯想から出て、豊成にくつゝいたのだらう。萩の花及びえだ[#「えだ」に傍線]には、折る[#「折る」に傍線]よりも、よづ[#「よづ」に傍線]を多く使ふのは、此聯想を避けたのか。よはぎ[#「よはぎ」に傍線]と訓むべきなのかも知れぬ。
をり[#「をり」に傍線]も同様、是に関することで、をろがむ[#「をろがむ」に傍線]も、其。織《オリ》に通
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