出ると、
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子どもの喧嘩に親出すな。親があきれて、ぼゞ出すな。
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人の顔を見つめると「人の顔見る者《モン》、飯《マヽ》粒・小つぼ」と言ふ。名前をよみ込む文句では古いのは、
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信《ノブ》こ。のったらの※[#小書き平仮名ん、130−13]|十郎《ジユウラウ》。のらのっち※[#小書き平仮名ん、130−13]ぺぇら(ぽいら[#「ぽいら」に傍線]とも)。
勝こ。かったらか※[#小書き平仮名ん、130−14]十郎。からかっち※[#小書き平仮名ん、130−14]ぺぇら。
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幾分新しいのでは、
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寅こ。とっと言へ。とりき、とゝりき、とやまのとんのくそ。
清《キヨ》こ。きっと言へ。きりき、きゝりき、きやまのきんのくそ。
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など名がしらの音を、頭韻(ありたれいしよん)に挿んで、誰にでも当てはめる。又、
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せいやん雪隠《センチ》で、ばゝ(糞)こ(泌)いて、まっちゃん松葉で掻きよせて、たぁやんた※[#小書き平仮名ん、131−2]ご(たご――角桶)で汲み
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