っちゃ」に傍線]引っぱった。ひっぱったら切れた。切れたら、つないだ。
[#ここで字下げ終わり]
へんば[#「へんば」に傍線]は少し下卑た言ひ方である。ひきずりみっちゃ[#「ひきずりみっちゃ」に傍線]は、痘痕《アナ》の続いてゐる旁若無人なあばた[#「あばた」に傍線]面を言ふ。獰猛な顔つきは、子どもの憎悪を唆ると見えて「みっちゃ/\」の唄なども、其では慊《あきた》らぬか「ど、ど(又「ど※[#小書き平仮名ん、129−15]ど」)みっちゃ……」と憎さげに言ひかへる事もある。跛足《チンバ》を罵る時にも、同様「ち※[#小書き平仮名ん、129−16]ば/\。どち※[#小書き平仮名ん、129−16]ば」と謡ふ。
文句は確か、此ぎりの短いものであつた。其外か※[#小書き平仮名ん、129−17]ち[#「か※[#小書き平仮名ん、129−17]ち」に傍線](か清音)めくら[#「めくら」に傍線]などを嬲る文句も、あつた様だが忘れた。
下水道《スヰド》にはまるとか、糞を踏むとか、泥を握るとかした時は「びゞ※[#小書き平仮名ん、130−2]ちょ[#「びゞ※[#小書き平仮名ん、130−2]ちょ」に傍線]にさぁ(触《サ
前へ
次へ
全19ページ中15ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
折口 信夫 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング