て最高価の真珠を獲たと記す。
 本居宣長は※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]田毘古《さるたひこ》神の名を※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]に似たる故とせんは本末|違《たが》うべし。獣の※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]はこの神の形に似たる故の名なるべしと説いた(『古事記伝』巻十五)。これは「いやしけど云々、竜の類いも神の片端と詠みながら、依然神徳高き大神をいかんぞ禽獣とすべけんや」と言った『俗説贅弁』同然の見を脱せず、※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]田毘古が※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]に似たのでなく※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]が※[#「けものへん+爰」、第3水準1−87−78]田毘古に似たのだとは、『唐書』に、張昌宗姿貌を以て武后に幸せられた時、佞人《ねいじん》楊再思が追従して、人は六郎の貌|蓮花《れんげ》に似たりと言うが、正に蓮花が六郎に似たるのみといったとあるに似た牽強じゃ。既に以て『日本書紀』に、天孫降下の間先駆者還って白《もう》さく、一神あり天の八衢《やちまた》におり、
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