精《こんせい》峠の金精神がこれに依って子を賜うなど信じ、※[#「くさかんむり/從」、第4水準2−86−64]蓉の二字を略して御肉と尊称した(『本草図譜』一、坂本浩然の『菌譜』二等に図あり)。真の肉※[#「くさかんむり/從」、第4水準2−86−64]蓉は御肉と同じく列当《はまうつぼ》科に属すれど別物で、学名をフェリベア・サルサと呼び、西シベリア、蒙古、ズンガリアの産、鎖陽は蛇菰《つちとりもち》科のシノモリウム・コクネシウムで蒙古沙漠に生ず(ブレットシュナイデル『支那植物学編《ボタニコン・シニクム》』三)。いずれも、生態が菌類に酷《よく》似た密生草で、野馬群住する地に産するから馬精より生ずといわれ、菌と等しく発生が甚だ暴《にわ》かだから無夫之婦《むふのふ》などに名を立てられたのだ。
予多くの支那旅行家より聞いたは、支那内地で金儲けは媚薬とか強壮剤とかに限る、現に日本始め南洋諸地からその種が絶えるまで採って支那へ売り込む海参《なまこ》、東海夫人《いか》、鰒《あわび》は、彼らが人間第一の義務と心得た嗣子を生ましむる事受け合いてふ霊物と確信され、さてこそかくまで重大な貿易品となったのだと。しか
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