二猴をも飼えるを見問うて象の病難|除《よけ》のためと知った由。

     民俗 (1)[#「(1)」は縦中横]

 有史前の民は多く野馬を狩って食用した。そのうち往々後日の儲《たくわ》えに飼い置くにつけその性|馴《な》らし使うに堪えたものと知れ、騎《の》り試みるに快活に用を弁ずるから、乗るも牽かせも負わせもして、ついに人間社会大必要の具となった。今日道路改善汽車発達して騎馬の必要昔日のごとくならねど、馬全廃という日はちょっと来るまい。『呂氏春秋』に寒衰《かんすい》御を始む。『荘子』に黄帝方明を御とし襄城《じょうじょう》の野に至る。『武経』に黄帝軍の両翼に騎兵を備うる事あり。古カルデア人は初めオナッガを捕え馴らして戦車を牽かせたが、のち中央アジアより馬入るに及び馬具を附けて使うた。ただしそれは上流間のみに行われ一汎には軍用されなんだ。邦訳『旧約全書』ヨブ記に、軍馬が「喇叭《らっぱ》の鳴るごとにハーハーと言い、遠くより戦を嗅ぎ付け」と出《い》づ。ジスレリの『文界奇観《キュリオシチイス・オヴ・リテラチュール》』九版三巻に、欧州で出した『聖書』の翻訳|麁鄙《そひ》で、まるで洒落本《しゃれぼん
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