ぐことの愚かさを、つくづく感じる。俺は誰をも愛しない、誰をも憎まない。
 それにしても、自分自身に対する呪わしい気分が時々湧き上って来るのは、何としたことであろう?
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十一月十九日――〇・〇〇三を二回服用する。
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 何のためであるかを自ら知らない。
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十一月二十日――今日は変な日である。空が晴渡ってそよとの風もない。凡てのものがひっそりと静まり返っている。水底にもぐったようである。それなのに、光りと音響とだけが浮き出して見える。宛も自分だけが光りと音との波間に浮んでるがよう。軽い眩暈と恍惚の情とが相次いで起ってくる。時々嘔気を催す。然し精神は清朗明晰を極めてるがように感ぜらるる。
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 母がしきりにこちらを窺ってるのが分る。俺は真正面から母の顔を見返してやる。その白い額から小皺を刻んだ頬へかけて、石のような感じがする。不思議だ。隆吉を抱いてる彼女の姿は、丁
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