自分の前に右か左かの途しか残したくなかったのだ。そして希望通りにいったというものだ。
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今や俺の前には、服薬を続けるか弱視を我慢するか、何れかの途しか残ってはいない。
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十月十八日――Y子とE子との幻が一つになりそうな気がする。それは俺にとって堪らないことだ。
十月十九日――今日は非常に視力が鈍る。陰鬱な考えに終日耽っている。
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晩になって母と喧嘩をした。隆吉が余り泣くから疊の上に抛り出してやったのが、その原因だった。今後の生活が問題の中心だった。……俺には正当の理由があったのだ。E子を憎む時俺は隆吉をも憎んでやる。E子を許したい気持の時には、隆吉を可愛がってやる。俺はこの二人を気持の上で切り離すことが出来ないのだ。……今すぐ俺に働けといっても無理だ。時機が来れば大いに奮闘する覚悟は、俺にだってついてはいる。これ位のことに俺はまいってはしまわない。然し、人間の心には休息の時期が必要なのだ。中途半端な心の入れ方では、何を
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