抜けが多すぎる。誠実でありながら卑怯である者が多すぎるのだ。」
「ではどうせよというんだ?」
「君たち自身で警察事務をやるのさ! 君たちは何を待ってるのか。仕事を天に引き受けてでももらいたいのか。そら、ちょうど見てみたまえ。雪が降ってから三日になる。雪は街路を埋め、パリーを泥海《どろうみ》にしている。が君たちは何をしてるのか。君たちを泥水の中に放っておく施設にたいしては非難の声をあげている。しかし君たち自身はそれから脱しようとしているか。あきれたことだ。腕を拱《こまぬ》いてばかりいて、だれも家の前の歩道を掃くだけの勇気をもっていない。国家も個人もともにその義務を尽くしていない。両者たがいにとがめ合って責を免れたと思っている。君たちは数世紀間の君主主義的教育のため、自分自身で何にもしないことに馴《な》れきっていて、奇跡を待ちながらいつもぼんやり天を仰いでるような様子だ。がここに可能な唯一の奇跡は、君たちが行動の決意をするということだろう。ねえオリヴィエ、君たちはたくさんの知力と美徳とをもっている。しかし血が君たちには不足している。第一に君には不足している。君たちのうちで病衰してるものは
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