謔、とはしなかったか? 活動的な有用な生活にいかにも適しているではなかったか!――しかし彼女は父の愛情を楯《たて》にとっていた。父は彼女を手離したがらなかったのである。クリストフはそれに反対して、強健で元気なその将校は彼女を必要としないこと、ああいう性質の人は一人きりで暮らし得ること、彼女を犠牲にする権利は彼にはないこと、などを言いたてたが無駄《むだ》だった。彼女は父を弁護した。父が無理に自分を引き留めておくのではなくて、自分のほうで父のもとを離れ得ないのだと、孝心深い嘘《うそ》で主張した。――そしてまたそれは、ある程度まではほんとうだった。彼女にとっては、彼女の父にとっては、また周囲の人々にとっては、万事はかくあるべきもので異なったようになるべきではないということが、永久にわたって承認されてるらしかった。彼女には結婚した兄があったが、その兄も、自分の代わりに彼女が献身的に父のめんどうをみてくれるのを、自然のことだと考えていた。そして彼自身は子供たちのことばかりに気を向けていた。彼は子供たちを嫉妬《しっと》深いほど愛していて、何事をも子供たちの自由に任せなかった。その愛情は、彼にとって
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